水苑 女人ありて 高野公彦歌集を読む。

女人ありて 水苑 高野公彦歌集を読む。

高野公彦の『水苑』 P17.です。

女人ありてこの世が少しあたたかし つーい、つーいと空ゆく蜻蛉

読んでいきます。
にょにんありてこのよがすこしあたたかし つーい、つーいと
そらゆくあきつ

蜻蛉にはあきつとふりがながあります。
女人がいてこの世がすこしあったかいと言うのですが、
これは、老いをすこし感じるような歳になっての歌ですね。


女人というのは、奥さんとは、限らないですし、妻とも
歌っていませんね。五十をすぎると、良くわかる感覚では
ないでしょうか。

 それにしても、蜻蛉は空をつーい、つーいととんでいる
んですね。とんぼを見ながらこんなことを思っているんで
すね。