陽国の鳥道郡水音村 高野公彦『水苑』を読む

高野公彦歌集『水苑』を読む。今回は、「紅にあそぶ」の
P.33の二首目です。


陽国の鳥道郡水音村字寒光に紅梅咲けり

陽国には、ひのくに、と鳥道郡水音村には
とりみちごほりみのとむら、と
寒光には、さむかげとかながふってあります。

読んでいきます。
ひのくにのとりみちごほりみのとむらあざさむかげにこうばい
さけり


陽国ひのくにがあるのかと、探してみました。陽国は
天に鳥道、地に水音、乾坤のひろがるイメージで、高野が
創作した国でした。

寒い光と書く、字寒光という地名のところに紅梅が咲いた
というのです。田舎に行くと字あざなんとかという地名が
どこにでもあったのですが、市町村合併などで

もう無くなってしまったのが、残念です。
「紅にあそぶ」は、まだ続きます。