「現代の短歌」を読む。高野公彦編 講談社学術文庫

 高野公彦編の「現代の短歌」が来ました。amazon
注文していた古書です。何年も前に、購入したのが
あるのですが、どこに行ったのか分からないのですが、

 また、読んでみたくなりました。
安永蕗子 大正九年熊本市生まれ、とあります。

何ものの声到るとも思はぬに星に向き北に向き耳冴ゆる

p234やすなが ふきこ の一番目の歌です。
有名な歌ですね。

なにものかの声が聞こえてくる訳でもないのに、
身は北極星の方を向いて、耳が冴えている

というような意でしょうか。北極星とは限らない、
北の方の星を観ているということかも知れません。
一首には、もっと、深い意味があるのでしょう。

 耳が冴えるというのは、身がさえているの意かもしれません。
とにかく、吸い込まれるような魅力がある一首です。

本書は古典的歌人ともいえる、晶子、茂吉、白秋の
作品も載せています。高野公彦編というのが、
魅力です。