2012-03-15 海へ出てあそんで来いよ 高野公彦歌集『水苑』を読む 海へ出てあそんで来いよ洗剤の泡うかべゐるくろき 多摩川高野公彦歌集『水苑』を読む。今回は、「左手」の P.44の二首目です。 読んでいきます。うみへでてあそんでこいよせんざいのあわうかべ いるくろきたまがわ洗剤の泡が浮かんでいる多摩川。その多摩川を見て 海に出て遊んできなさいよ、と川に、川の流れに 呼びかけているのでしょうね。川を汚染する洗剤だけではないですが、川の汚染 に対する悲しみが、「くろき多摩川」にも表現されて いるのではないでしょうか。次回で、「左手」は終わりです。