高野公彦歌集『水苑』 冬けやき周囲ぐるりと落葉積む

冬けやき周囲ぐるりと落葉積む 五十年間不戦の日本

高野公彦歌集『水苑』を読む。今回は、「左手」の
P.44の一首目です。
読んでいきます。

ふゆけやきしゅういぐるりとおちばつむ ごじゅうねんかん
ふせんのにほん

 五十年間、日本は戦争をしていない、戦いがなかった
日本の冬。けやきを見ると、周囲ぐるりと落葉が積んでいる
というのですね。ほんとは、作者は回りに落葉が積んだ

けやきを見ながら、日本は50年間、不戦なのだと
日本のことを日本人のことを思っているのでしょう。


次回も「左手」は、続きます。